ITと哲学と

IT系エンジニアによる技術と哲学のお話。

目標達成系の本何冊か

最近個人プロジェクトの進捗があまり出せていない。 モチベーションが若干下がってしまっている気がする。

ので、目標達成とかそういう系統の本をまとめて3冊ほど読んでみた。

テーマを固めて一気読みするのはかなり良いかもしれない。

読んだのはこちら。

3冊の関係性

【成し遂げる力】では、行動を3つに分類している。 無意識に実施しているような行動を「自動行動」、衝動的にやってしまうような行動を「衝動行動」、その他を「一般行動」が3つ。 【9つの習慣】は衝動行動と一般行動を対象としたイメージで、【成し遂げる力】は3つそれぞれを対象としている。

【時間術大全】は他の二冊と比べると日々の実務よりで、tips集に近い。

3冊はそれぞれ根本にあるのは似たような考え方に感じる。 【成し遂げる力】より【9つの習慣】の方が圧倒的に読みやすくはあるので、【9つの習慣】を読んで実践しつつ、日々の行動のサポートとして【時間術大全】を使うようなイメージが良いと思う。

成し遂げる力と9つの習慣

【成し遂げる力】の方がより広い領域を扱っている印象を持った。 実例が豊富なので、実例を得たいならおすすめ。個人的にはちょっと実例が多すぎた。

どちらも目標を具体的にすることの大切さを説いている。 曖昧な目標ではなく具体的にすることが大事。 【9つの習慣】ではあまり理由づけがなかったが、【成し遂げる力】を読むとリンクする部分が多く納得感が得られるかもしれない。 目標を具体的にしておくことで、実現可能な「十分に小さい」タスクに切り分けることができる。

トップダウンでタスクを小さくしておくことでロードマップが引かれるので、実施に際して簡単な状態(実施時に複雑なことを考えなくてもタスクを倒せばいい)にできるのが大きな効果。 これによって成し遂げられる確率が高まる。

具体的な目標に落としていく際に注意が必要なのが「人はどんなサイズの目標に対しても3〜10個のtodoしか思いつけない」ということ。 目標を具体化する際には【成し遂げる力】の梯子モデルを取り入れてタスク化していくことが大事だと思った。

【9つの習慣】ではif-thenプランニングが紹介されているが、これも【成し遂げる力】で「簡単な状態を保つことが成し遂げるために役立つ」という点とリンクするだろう。 ルーチン化された行動は継続が簡単になるし、if-thenの形で行動をあらかじめ決めておいて自動で実行できるような仕組みが目標達成には好ましいんだと思う。

意志力を使った方法はどちらの本でも否定されている。 意志力を使わなくても実現できるようにしておくことが継続のためには重要。

達成するためにはその対象を「魅力的」に感じていることも大切。 重要なことであり価値があることだと信じることができると良い。 この具体的な方法は【9つの習慣】にはないので【成し遂げる力】を参考にすると良いのかもしれない。

脳の可塑性周りの話はどちらでも出てきた。 固定化された知性ではなく、知性は大人になってからも変わるというマインドセットをもって、成長することを大事なことと捉えるのが大切な習慣なのかも。

時間術大全

ここまでで作ったタスクをその日の「ハイライト」として日々倒していく。 なんの戦略もなく日々を過ごすと、せっかく作ったタスクを進める時間が取れない。 これを防ぐために【時間術大全】を参考に、時間を作る。

意志力に頼って集中しようとするのは難しい。物事は簡単な方が良い。 なので気を散らすものはそもそも消してしまおうといったことで、「レーザー」の章が参考になる。

体調が悪い中で意志力に頼って集中しようとしても難しい。 なので集中できる体調を保つために「チャージ」の章も参考になる。 ここで言われていることは【最高の体調】という本で言われていることとも繋がっている。 人の進化の過程に生活を合わせ直そうというような趣旨。 ここに興味があれば【最高の体調】を読むことをお勧めします。

最後の「チューニング」の章は自身へのフィードバックについてのお話。 時間術としていろんな取り組みを実験して、その結果を振り返って次の実験内容を考えるようなものになっている。

このフィードバックのタイミングで【9つの習慣】で述べられていた「目標との距離をフィードバックする」を取り入れても良いのかもしれない。

ある程度テーマを固めた上で何冊か読んでみる取り組みは結構色々考えるきっかけにもなるし良いかもしれないなぁ。

おわり。