ITと哲学と

IT系エンジニアによる技術と哲学のお話。

最近ハマっている読書術について

佐藤優さんの読書の技法を読んで、読書術について学んだので実践している。

読書の技法

読書の技法

また、同時に最強の読み方についても読んだ。

書かれている通りのことをそのままはできていないが、ある程度意識して取り組むだけでも結構効率が上がったように感じるのでまとめてみる。

今回取り上げる読書術の目的と課題設定

結婚し、これから子供が生まれてくる状態になったので、これまでのように、インプット作業に大量の時間を使うことができなくなった。

社内における自分の強みとして、書籍や勉強会などで自習で知識を仕入れてきて、まだ社内に実践者がいないようなことに取り組むような動きが得意というのがあると考えている。

これは、新しいことのキャッチアップに比較的に自信があり、継続的にアンテナを張ってインプットし、かつとりあえずやってみようと思えるメンタリティを持っていること、そして社内である程度信頼が得られていることに支えられていたように感じる。

一方で、ライフスタイルの変化によって、使える時間に変化が生じ、その結果として新しいことのキャッチアップスピードの低下やアンテナ感度の低下が現実的に見えてきた。 これからの時間の使い方は、これまでとは異なり、家族での時間を大切にするような方向にシフトしていくと思う。

そんな中で、自分の強みを保つためには、短い時間のなかで新しいことをキャッチアップできるようになることが必要になると感じている。

本書はまさに、限られた時間の中でいかに読書してインプットしていくか?という課題意識を持っており、問題設定にぴったりだった。

実践している読書術と実践できていないこと

本書では、本を以下の3つに分類する。

  • 超速読対象
  • 速読対象
  • 熟読対象

本から必要十分な情報を拾い出すための戦略を練るような理解で、既知の内容が多い場合は読で未知の内容だけをピックアップする。 未知の内容が多いものは、しっかりと熟読し、基礎力をつける。基礎力がつくと、別の本を読む際に、既知が増えるので、読書スピードが上がっていく。

この本で薦められている内容とは少し異なるが、個人的に試している手法としては、

  • まず超速読で本のなかで読むべき場所に当たりを付けつつ、熟読対象か速読対象かを決める。
  • 速読対象であれば、30分を目安に飛ばし読みし、気になるところの端を折っておく。
  • 2週目で端を折っておいた分だけしっかりと読み、Evernoteにまとめる。
  • 熟読対象であれば、本書の指示通りに2度読んでEvernoteにまとめて、3度目を読む。

この方法で読むと、1日に数冊読むことができ、積んでいた大量の本から効率的に知識が得られていると感じる。

最強の読み方を読んで思ったこと

自分の専門領域における世界の進歩発展はクソほど早い。 これをキャッチアップし続けるのはかなり時間がかかる作業だと思うが、現状は手が打てていない。 この本では、新聞が良くキュレーションされた情報源として、社会の全体像を知る手段として提示されている。

同じような物が自分の専門領域にもあれば良いが。。。と考えた結果、一番近いのはarXivsなんだろうなと思った。 例えば定期的にAbstだけ見て大体どんな方向に業界が進んでるのか?を掴めるようにする努力は必要なんだろうなと思う。

ただ、これを短時間で済ませるためには、前提知識・基礎知識が必要になると読書の技法では述べられている。 読書時間を短くするのは、テクニックではなく、その分野における基礎知識であるという考え方で、納得感がある。

まだまだ専門領域に対する理解は浅いし、基礎知識の鍛錬を続け、短時間でキャッチアップしていける自力を付けたいと思った。