ITと哲学と

IT系エンジニアによる技術と哲学のお話。

SPRINT最速仕事術を読んで(火曜日編)

前回は月曜日のタスクについてまとめた。 今回は火曜日のタスクについてまとめてみる。

SPRINT 最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法

火曜日:思考を発散させる

月曜日にはチームで取り組む課題を決めて、ターゲットを決めた。 火曜日はソリューションを考える。

材料を取り揃える

アイディアの素を集める

スプリントでは0から1を作るような方法はとらず、すでにあるアイディアを組み合わせて課題を解決することを目指す。 本書の中ではレゴの部品を集めるようなイメージと書かれている通りで、レゴの部品を自分で生み出したりはしない。

この作業はネットを使うなりなんなり方法を駆使して参考になりそうな他のモノを洗い出す。 他社製品でもいいし、他の業界の同様の問題を解決しようとしているものでもいいし、社内で過去に検討されたアイディアでもいい。

3分間の光速デモを行う

アイディアの素をチームで共有するために3分間の光速デモを行う。 アイディアの主な部分をビッグアイディアと呼びホワイトボードにメモしておく。

ここまでの作業はあくまでみんなでアイディアを共有し、チームの中に材料を取り揃えることを目的として行う。 ここで議論したりはとりあえずしなくていい。

スケッチを行う

今書き出したアイディアと月曜日に作ったマップとスプリントクエスチョンとどうすればメモは大切な素材集となる。 これからこの素材集を使ってソリューションを構築する。

その前に

ソリューションを構築していくためには「スケッチ」を行うが、チームのメンバーと誰がどの部分を担当するのか?それとも分担したりせずみんな同じ箇所を攻めるのかと言ったことはあらかじめ相談しておくこと。

なぜスケッチを行うか?

スケッチを行うことで抽象的なアイディアに具体性を持たせる。 抽象的なアイディアは具体性に乏しいので間違って評価されることが多い。 具体性がないので過小評価されたり、逆に過大に期待されたりする。 これに対してスケッチを行って具体的になったアイディアは公平な評価を受けることができるので、スケッチを行って具体的なアイディアにしてあげることが大事。

どうスケッチを行うか?

以下の4つのステップに沿って行うと良い。

  • メモ-24時間のベストヒット集を作る-
  • アイディア-落書き帳のようになんでも書く-
  • クレイジー8-高速でバリエーションを考える-
  • ソリューションスケッチ-3コマで全体像を見る-

メモ-24時間のベストヒット集を作る-

月曜日と火曜日のこれまでに作ってきたモノを見返して、気になったものをメモにとる。 20分くらいでこの作業を終える

アイディア-落書き帳のようになんでも書く-

20分くらいでざっくりしたソリューションのアイディアを書く。 自分しか見ないから適当に書けばいい。

クレイジー8-高速でバリエーションを考える-

上で作ったアイディアのバリエーションを8分で8個考える(ように頑張る)。 無茶なチャレンジではあるが、無難な原案をより興味深いものに押し拡げるためにとてもいい方法らしい。 同じアイディアの「これをやるための良い方法」としてのバリエーションをたくさん考えることが大事。

ソリューションスケッチ-3コマで全体像を見る-

ソリューションの全体像を3コマで表す。 顧客がサービスを利用するときに目にするものを、3つのコマからなるストーリーボードで表す。

最後に作成したソリューションは水曜日の朝いちばんに、全員で見えるように壁に貼りだして品評を行う。 なので、わかりやすく書くこと。 また、品評に影響を与えないように匿名にしておくことも大切。 キャッチーなタイトルを自分のソリューションにつけて、下手でも構わないので仕上げる。

基本的には1人1つのスケッチを描く。 ひらめきが止まらなければ複数書いてもいいが、収穫逓減の法則があるのであまり良い結果には繋がらないのが著者たちの考えとのこと。

最後に、ソリューションを回収し 他の人のスケッチは見ない。 初めて見る体験をできるのは1度きりなので、それは品評会の水曜日まで取っておくこと。