ITと哲学と

IT系エンジニアによる技術と哲学のお話。

SlackでChatGPTと戯れてみた

こちらの記事で、SlackとChatGPTを繋げてみることに成功したので、色々と遊んでみました。 masamasa.hatenadiary.jp

この記事で使っているAIモデルはgpt-3.5-turboです。

競技プログラミングの問題を解かせる

AtcoderのA問題を解かせてみました。スレッドが長くなったので分割して載せます。

うーん。。意外とバグってる。そして計算効率もよろしくない。 コードの説明を書いてくれるのは理解の助けになって良いかもしれません。

バグってる箇所を指定したところ、指摘通り修正してくれました。おお。使える。 さらに計算量の話題を出してみます。

方法2はちょっと何言ってるかよくわからないけど、方法1は結構良さそうな回答が得られました。 まぁこれでも通らないテストケースあるんですけど、言ってることは概ね良さそうに思います。

ブログの添削

サブでやっている育児ブログの添削をお願いしてみました。確かに添削後の方が人気でそう。。 若干、手を入れた方が良い部分はありますが、かなり優秀。

わからないことを教えてもらおう

ブレストの方法を聞いてみました。説明が長かったので、簡潔に教えてとお願いしたところ、快く御対応いただきました。 調子に乗って関西弁で親しみやすくご教示いただいたところ、若干ボロが出始めます。

AIはまだ関西弁が苦手なようです。

こどもの名前をつけてもらう

この調子で、先日爆誕した我が子の名前もつけてもらっちゃいましょう。

なるほどなるほど。

まとめ

いかがでしたでしょうか。AIには向いていることと現時点では苦手な事が色々あるようです。 今後とも、我が子アイザックと共にAIの動向を見守りたいと思います。

ChatGPTとSlackで会話してみた

ChatGPTとSlackで会話できるようにインテグレートしてみました。 久しぶりに話しかけると1メンションにつき2,3個回答が返ってくることもありますが(バグってる)、まぁBotが寂しかったんでしょうきっとということであまり気にしないことにしています。

アーキテクチャ

glitchとは

Node.jsを使ったアプリケーションを簡単に公開できる神サービスです。free Project Hoursの範囲内であれば無料でアプリケーションを公開できます。

glitch側の準備 プロジェクトの作成

glitchにサインインして、New Projectを作成しましょう。 glitchではgithubリポジトリをまるっとimportできる神機能があるので、私の公開している以下のリポジトリをimportしてください。

github.com

importが完了したら.envファイルを編集する必要があります。

.envファイルにはSlack側の設定とChatGPT側の設定をそれぞれ記載する必要があります。これらの設定の値はこの記事の続きの設定を行なっていく中で入手できますので、.env画面を開きつつ、次の設定に移ります。

ChatGPTのAPIキーの取得

ChatGPTとAPIを通じてやり取りするために、APIキーを取得します。

openAIにサインアップし、APIプラットフォームにアクセスします。

右上のアイコンをクリックして出てきたメニューから「View API Keys」をクリックしてAPIキーの管理画面を開き、好きな名前でAPIキーを作ります。 生成されたAPIキーをglitchの.envファイルの「CHAT_GPT_TOKEN」の値にセットしてください。

ChatGPT側の作業は以上です。

Slack Botの作成

SlackAPIにアクセスします。

Unlock your productivity potential with Slack Platform | Slack

「Create New App」を押して新しいアプリをscratchで作成します。

AppNameは適当に決めて、workspaceはBotを動かしたいSlackのワークスペースを選んでください。

OKを押すと、Basic Informationの画面が開きます。

「Add features and functionality」を開いて、Permissionsを選択してください。

開いた画面のScopesでAdd an OAuth Scopeボタンを押して、以下のスコープを追加してください。

次に、「OAuth Tokens for Your Workspace」のInstall to Workspaceボタンを押して、ワークスペースBotをインストールしてください。この時点でSlackの左メニューのAppにあなたが作成したBotが追加されます。

Botが追加されると、BotUser OAuth TokenにTokenが入りますので、この内容をコピーしてGlitchのSLACK_BOT_TOKENの値に設定してください。

Basic Information画面に戻り、Add features and functionalityからEvent Subscriptionsを選択してください。

Enable EventsをONに変えると、以下のような画面が出てきます。

この画面の「Subscribe to bot events」を開き、以下の写真のように設定してください。

設定したらRequest URLに以下の内容を入力してください。これはBotがメンションされた際にglitch上に作成したプロジェクトが呼び出されるようにする設定です。

https://<glitchのプロジェクト名>.glitch.me/slack/events

ここまでの変更を保存すると、Botを再度ワークスペースにインストールするように促されるので、再インストールしてください。

ここまできたらSlackを起動し、左のAppから自身が追加したBotを開き、アイコンをクリックして以下の画面を開いてください。

メンバーIDの値をコピーしてglitchの.envファイルのBOT _USER_IDの値にセットしてください。

glitchの.envファイルの変更を保存し、セットアップは完了です。

使ってみる

こんな感じで会話できるようになりました。

ソクラテスに入門してみた

前回、フランクリン自伝を読んだ際に、ソクラテスという哲学者に興味を持ち、関連本を何冊か読んでみた。 哲学書のイメージと違ってだいぶ読みやすかったので、哲学書読んだことない自分でもすらすら読めました。

読む前

読む前に持っていたソクラテスのイメージは、誰彼構わず「〇〇とは何か?〇〇とは何か?」と繰り返し問い詰め、相手が答えに詰まったら「無知の知!」と言って優越感に浸る、偏屈なおじさんというものだった。どこからそのようなイメージを抱いたのかは忘れてしまいましたが、それが私の先入観だった。

そんな中、フランクリン自伝には、ソクラテスを見習って謙虚な徳を身につけたいと書かれており、興味を持つことになった。

ソクラテスの基礎知識

ソクラテスは古代アテナイの哲学者で、西洋哲学の祖とされています。彼自身に著作はなく、死後に弟子たちが自身の著作の中でソクラテスを登場人物として登場させた。ソクラテスが登場人物として出てくる著作は「ソクラテス文学」と呼ばれる一つのジャンルになっている。

今回読んだのは、プラトンによる「ソクラテスの弁明」とクセノフォンによる「ソクラテスの思い出」という2冊。

ソクラテス文学には、弟子たちが自身の考えをソクラテスに代弁させるような構造のものも多く、歴史的事実に基づかないものもありますが、プラトンの「ソクラテスの弁明」は、ソクラテス本人像に近いことが記載されているとされているようだ。一方、クセノフォンの「ソクラテスの思い出」については、歴史的なタイムラインの整合性を考えると創作であるとの見方が強いようだ。

2冊読んだ感想

プラトンによるソクラテスの弁明に出てくるソクラテスは、読む前のイメージとはだいぶ異なり、なるほど謙虚な人だと感じた。

事前に抱いていた「ひたすら問い詰めていきドヤ顔勝利宣言」というのは偏見だった。問い詰めていく行為は、他人の無知を暴き貶めることが目的ではなく、ソクラテス自身の自己吟味が目的であり、自己の探究を目的とした活動であることがよくわかった。アテナイの神にソクラテスが一番賢いと言われても、それを額面通り受け取らず、そこを出発点に神の真意を探ろうという思考の流れは、謙虚な姿勢でなければたどることができないと感じる。

一方、クセノフォンによるソクラテスの思い出は少し雰囲気が違っていて、ソクラテスがさまざまな人との対話を通して気づきを与える様を描いた短編集になっている。ここでのソクラテスは、他者の教育のために対話を活用しているように見える。そのため、自己吟味として問答するといった構造ではないように見受けられる。

ソクラテスの思い出は、弁明ではなく、市井の人とソクラテスの対話がたくさん詰まっているので、ソクラテスの対話を味わうという楽しみ方ができるのは良かった。

フランクリンは、ソクラテス式問答をこのソクラテスの思い出から学んだと自伝に書いていた。この問答方法は確かに説得力があると思うが、現実で活用するためには、事前にしっかりと頭の中で流れを作っておかないと難しいように感じる。人との対話にこれを活用する前に、自分の中で考えを進めるにあたり、活用してみたら良いのかもしれない。

個人的には、プラトンソクラテスが好み。

ソクラテスの弁明

この本で語られている大きなポイントは「知る」と「思う」を明確に使い分けようということだと思う。

知っていると思い込んだものは改めて学ぼうとは思わない。そういう意味では知らないことを知っていると思い込むとそれ以上成長につながらない。 なので、知っていると思い込むことは厳に慎まなくてはいけないし、自分はまだまだ物事を知らないと思う謙虚さが大事なんだと思う。

アテナイの神が「ソクラテスが一番賢い」と言われたところからソクラテスの自己探究は始まるわけだが、そのゴールは「人はみな神に比べたら無知である。人はみなそれを思うことすらしないが、ソクラテスはそれをそう思っているので、その分だけはまだマシである」という意味だったのではないか、という考えに行き着く。ここにもソクラテスの謙譲さが出ていると感じ、ソクラテスを好きになった。

自分の信念を曲げ、行動を改めることで死刑判決を避けることもできたが、ソクラテスはそれをしなかった。 ソクラテスは、信念を曲げてまで死刑を避けるべきか?という問いに対して、そもそも死んだことがないのに死を避けるべき恐ろしいことであると決めつけることはおかしいと考える。 知りもしないのに知ったように思い込んで、死を恐ろしいことと決めつけるのは間違っているという考え方であり、ソクラテスの哲学が詰まった行動だと感じた。

ソクラテスの思い出

この本は短編集なので気になったポイントをいくつかメモしておく。

自分を鍛える

身体を鍛えないものは、身体を使う仕事ができない。それと同じで魂を鍛えないものは魂を使う仕事ができない。 魂を鍛えることにもっと精進することで良い仕事が残せる。

自分を知ることで最大の利益を手にする

買う馬を選ぶときに、その馬の名前だけを知っていればその馬のことを理解していると考えるのか? そうではないはず。買う馬を吟味するときはその馬の能力まで知る必要がある。

自分を知るというのも同様で、自分の名前だけ知っていれば良いわけではない。自分の能力まで含めて知ることが大事。

何かに優れていると思われたいならば

実際にそれに優れることが一番の近道であり、なんか策をこねて優れた人に思われたところでいつかはボロが出る。 実際に優れるためには、常にその能力に磨きをかけて、優れた人に学ぶことが求められる。

フランクリン自伝を読んだ

子供の誕生前後でフランクリン自伝を読んだ。尊敬できる点や共感できる点も多く、フランクリンのファンになった。

一部残念だったこととしては、インディアンに対する差別的なものの見方を感じた。これはでも、時代背景的にはある程度仕方がないことなのかなとは思う。 「ティファニーで朝食を」を観た時にも日本人に対する描写のステレオタイプを感じたけど、昔の作品だからそんなところを気にしてもまぁ仕方がないよねという感じ。 価値観は時代とともに移り変わるので、その時々の価値観に対するアンテナを常にはっておく必要があるというのはあるのかもしれない。

行動力

フランクリンの、公共事業についての考えを新聞で広めて、寄付を募り、実行していくという一連の流れの行動力がすごくて、自分も身につけたいと感じた。 様々な功績を残しているフランクリンだが、このパターンで成功に繋げていることが多く、彼にとっての勝ちパターンだったんだろうなと思う。 自分はまだ大きな成功を収めたという感覚を持てていないので、そういう意味では勝ちパターンを探っている最中ではあるが、こういう思考になれたことは良かったと思う。

フランクリン同様に自分も読書は好きで、読書から学びを得ていきたいし、文章力とか読解力をもっと高める工夫を考えても良いのかもしれない。 フランクリンは文章を書いて周りの人に見せてフィードバックをもらったりしていたらしい。 今の自分のように大人の書いた文章にフィードバックをわざわざくれる人はいないと思うが、ChatGPTなどを使えば同様のフィードバックを得ることができるかもしれない。

勤勉・節制

古き良きアメリカ人として、勤勉で節制を持ち、日々の仕事に邁進した姿に憧れを感じる。 このような人間になりたいと感じるし、このような人間となるためにフランクリンが行った13徳樹立のための努力は真似したいと思った。 詳しい方法も書いてくれていることだし、是非実践してみよう。取り急ぎTodoリストにこの実践のための準備を行うタスクを登録した。

特に13徳の中でも、謙譲の徳は今の自分に足りないものだと思うので身につけたい。 フランクリンはソクラテスとイエスに学んだらしい。ソクラテスに自分も学んで見ることにしよう。「ソクラテスの弁明」と「ソクラテスの思い出」を購入したので楽しみだ。

13徳

勤勉、節制以外にもまだまだ身につけたい徳目はある。

決断の「なすべきことをなさんと決心すべし。決心したことは必ず実行すべし」を身につけたい。 色々と3日坊主になることも多く、結局副業もまだ始められていない。これは今年絶対に身につけたい徳目として重視していく。

逆に規律や清潔については日々取り組んでいる内容ではある。 フランクリンは手帳に日々のスケジュールを書いてそれに従っていたようだが、自分もカレンダーにスケジュールを組んでそれを可能な限り守れるようにしている。 育児休業中はちょっと予定外が多すぎて睡眠とかはだいぶズレてはいるが、それはそれとして割り切って実践できる分から実践していこう。 これ以外にも今の時代から見るとアップデートしても良いと思われる部分もあるので、ここは精査したい。

中庸の徳については、アリストテレスの哲学に近い部分なんだと思う。 同時並行で読んでいた「教養としてのギリシャ・ローマ」でアリストテレスの哲学にも興味を持ったので「ニコマコス倫理学」を購入したので、これを読むのもこの育児休業期間の楽しみになっている。

その他

以下ぱらぱらと気になったセンテンスをメモしておく。

一時は敵対していた議員について

「面倒を一度でも見てくれた相手は今後も面倒を見てくれる。自分が恩を施した相手ではこうはいかない」 処世術としてかなり勉強になる。相手の懐に飛び込んで、可愛がられることが大切なのかもしれない。

承認欲求について

自分が有名になることを求めず、自らの発案であっても他者の発案として進めることも有効。 承認欲求的なものがあるとこううまくはいかない。承認欲求をどう潰していくかは大きな課題。

論争について

相手を論破しても、勝利は得られるが相手の好意は得られない。得することはないので、論戦には気を付ける。 ソクラテスに学んで謙譲の徳を身につけたいと思う。

素直に学ぶ

道理や助言に耳を傾けること。経験の経営する学校の月謝は高い。愚者はここ以外の学校に通わない。しかもここでもろくなことは学ばない。

勤勉の得

ものぐさはサビの元であり、忙しさよりも早く人をダメにする。常に使っている鍵は常に光り輝いているのだから、錆びつくことがないように勤勉に努めなくてはいけない。

幸福論

「人間の幸福とは、時たま起こる素晴らしい幸運よりも、日々起こる便宜からなる」 でかい幸福を狙うというよりは、日々をより良くするか?より良くできるか?に集中したほうが幸福になれるのかもしれない。

フランクリン自伝を読んだ

子供の誕生前後でフランクリン自伝を読んだ。尊敬できる点や共感できる点も多く、フランクリンのファンになった。

一部残念だったこととしては、インディアンに対する差別的なものの見方を感じた。これはでも、時代背景的にはある程度仕方がないことなのかなとは思う。 「ティファニーで朝食を」を観た時にも日本人に対する描写のステレオタイプを感じたけど、昔の作品だからそんなところを気にしてもまぁ仕方がないよねという感じ。 価値観は時代とともに移り変わるので、その時々の価値観に対するアンテナを常にはっておく必要があるというのはあるのかもしれない。

行動力

フランクリンの、公共事業についての考えを新聞で広めて、寄付を募り、実行していくという一連の流れの行動力がすごくて、自分も身につけたいと感じた。 様々な功績を残しているフランクリンだが、このパターンで成功に繋げていることが多く、彼にとっての勝ちパターンだったんだろうなと思う。 自分はまだ大きな成功を収めたという感覚を持てていないので、そういう意味では勝ちパターンを探っている最中ではあるが、こういう思考になれたことは良かったと思う。

フランクリン同様に自分も読書は好きで、読書から学びを得ていきたいし、文章力とか読解力をもっと高める工夫を考えても良いのかもしれない。 フランクリンは文章を書いて周りの人に見せてフィードバックをもらったりしていたらしい。 今の自分のように大人の書いた文章にフィードバックをわざわざくれる人はいないと思うが、ChatGPTなどを使えば同様のフィードバックを得ることができるかもしれない。

勤勉・節制

古き良きアメリカ人として、勤勉で節制を持ち、日々の仕事に邁進した姿に憧れを感じる。 このような人間になりたいと感じるし、このような人間となるためにフランクリンが行った13徳樹立のための努力は真似したいと思った。 詳しい方法も書いてくれていることだし、是非実践してみよう。取り急ぎTodoリストにこの実践のための準備を行うタスクを登録した。

特に13徳の中でも、謙譲の徳は今の自分に足りないものだと思うので身につけたい。 フランクリンはソクラテスとイエスに学んだらしい。ソクラテスに自分も学んで見ることにしよう。「ソクラテスの弁明」と「ソクラテスの思い出」を購入したので楽しみだ。

13徳

勤勉、節制以外にもまだまだ身につけたい徳目はある。

決断の「なすべきことをなさんと決心すべし。決心したことは必ず実行すべし」を身につけたい。 色々と3日坊主になることも多く、結局副業もまだ始められていない。これは今年絶対に身につけたい徳目として重視していく。

逆に規律や清潔については日々取り組んでいる内容ではある。 フランクリンは手帳に日々のスケジュールを書いてそれに従っていたようだが、自分もカレンダーにスケジュールを組んでそれを可能な限り守れるようにしている。 育児休業中はちょっと予定外が多すぎて睡眠とかはだいぶズレてはいるが、それはそれとして割り切って実践できる分から実践していこう。 これ以外にも今の時代から見るとアップデートしても良いと思われる部分もあるので、ここは精査したい。

中庸の徳については、アリストテレスの哲学に近い部分なんだと思う。 同時並行で読んでいた「教養としてのギリシャ・ローマ」でアリストテレスの哲学にも興味を持ったので「ニコマコス倫理学」を購入したので、これを読むのもこの育児休業期間の楽しみになっている。

その他

以下ぱらぱらと気になったセンテンスをメモしておく。

一時は敵対していた議員について

「面倒を一度でも見てくれた相手は今後も面倒を見てくれる。自分が恩を施した相手ではこうはいかない」 処世術としてかなり勉強になる。相手の懐に飛び込んで、可愛がられることが大切なのかもしれない。

承認欲求について

自分が有名になることを求めず、自らの発案であっても他者の発案として進めることも有効。 承認欲求的なものがあるとこううまくはいかない。承認欲求をどう潰していくかは大きな課題。

論争について

相手を論破しても、勝利は得られるが相手の好意は得られない。得することはないので、論戦には気を付ける。 ソクラテスに学んで謙譲の徳を身につけたいと思う。

素直に学ぶ

道理や助言に耳を傾けること。経験の経営する学校の月謝は高い。愚者はここ以外の学校に通わない。しかもここでもろくなことは学ばない。

勤勉の得

ものぐさはサビの元であり、忙しさよりも早く人をダメにする。常に使っている鍵は常に光り輝いているのだから、錆びつくことがないように勤勉に努めなくてはいけない。

幸福論

「人間の幸福とは、時たま起こる素晴らしい幸運よりも、日々起こる便宜からなる」 でかい幸福を狙うというよりは、日々をより良くするか?より良くできるか?に集中したほうが幸福になれるのかもしれない。

Developers Summit 2023のday2にちょっとだけ参加した

有休とって、Developers Summit2023のDay2に一部だけ参加した。

SIで「新規事業」を作るということ、SEが「価値」を作るということ

SIでたくさんの実績を持つTISさんの中で新規事業を立ち上げるための取り組みについてのお話で、今僕が所属している会社もかなり似たような背景を持つ大きめの企業であり、共感がすごかった。特にいま新規事業創出関連にトライしている状態なので、色々と気づきや考えるきっかけがあった。

PJと失敗

基本的に新規事業の成功率は数%と言われている世界なので、失敗から学んでいく進め方が必要なのが新規事業の進め方であるというのは自分も認識していて、これに適合するために失敗の化学だったり、失敗の本質だったり、「失敗」をテーマにしている書籍をよく読んでいる。

が、有効に使えているかというとだいぶ怪しいという課題意識をずっと感じていた。

率直に、今の仕事においてPJが仮に失敗していたとして、ダラダラと切り捨てられずに進んでいく方が、切り捨てられてPJが終わるよりは自分のポジション(転職検討時にたまたま見つけた関連会社横断の社内公募でPJに参加)的には都合が良かったりもするので、難しい。 PJが採算に乗って大成功して欲しいのがもちろん一番なんだけど、PJに見切りをつけてクローズされて他のことに会社としてのリソースを割かれるよりは、今のPJが存続して可能性を探し続けられる状況の方が個人的に好ましい。今のチームが好きだし、社会的な意義がでかいと思っているし、何よりこれをやるために今のチームに異動したので、このPJを何としても成立させたい。

そういう意味では個人的に願う成功と会社が必要とするビジネス的な成功が、1つのPJというミクロな視点では一致しているんだけど、よりマクロな視点では一致していないという課題があるのかもしれない。もしくは会社が必要とする成功に対する自分の理解がまだ甘いのかもしれない。ここら辺はマネジメントと話してみないといけないと思った。

TISさんのお話では、ステージ・ゲートプロセスという仕組みがあり、多産多死を前提とするため割とドライに割り切るといったことをやっているようなお話だった。自分が新規事業群を切り盛りする立場になったらこういう仕組みは絶対入れたいと思う。これで失われるものもあるとは思うけど、そこに参加するエンジニアだったりスタッフのモチベ的にも、うまくいかないPJは早めに切り上げて、次の挑戦にうつれる方がいいんだろうなと思う。

そういう意味では、PJ自体と個人の雇用が密に関連してしまうような状況って実はあまり良くないのかもしれない。 PJを単位に入っていくようなコンサルの人たちってここら辺どう折り合いつけてるんだろうか。友達に正にそんな働き方している人もいるし、話を聞いてみたいなと思った。

話をセッションに戻す。

現実のお話

現場での現実のお話がかなり生々しくて、よかった。共感できるところも多く、自分達とのDiffをとって学ぶことができた。

コミュニケーション

チームの分断についての反省点があげられていた。チャットやZOOMなどのツールを使って解消しているということで、自分達も同様にSlack+ZOOM+oViceでコミュニケーションを密にするようにいているので共感ができた。特にoViceは導入当初こそ安定性が低く活用意欲が低かったが、最近はたまに不具合があるものの安定して使えており、だいぶ便利だと感じている。 また、関西東京でそれぞれ拠点は違うが、週2日は出社することが前提のチームなので、拠点内では会話ができることも分断抑止の効果はあるのかもしれない。奥さんが妊婦さんということもあり、出社には忌避感がいまだに強いが、ちょっとは出社に前向きになれた。

スピード感と優先度

スピード感を重視するあまり、手をつけやすいところからバックログに手をつけてしまい、顧客の価値を解決するソリューションにならなかったというお話もあった。 客観的に話を聞くだけならば、「そうはならんやろ。。」と思えるんだけど、実際これは嵌まりやすい罠だと思っていて、自分も気をつけないといけないポイントだと思う。今の自分が取り組んでいるPJは、研究成果を実社会にリリースするための準備段階であり、実用視点で発生する技術的な課題を潰すプロトタイプを作っている段階だが、それでも根本的な難しさがあるテーマよりも倒しやすくて成果が出やすい内容に作業内容が寄っていく傾向があった。この課題は自分でも気が付くことができて、現時点では是正しているけど、状況が変わるとまた再発しかねないので気をつけなくてはいけない。

大手SIで新規事業をやるということ

大手SI会社において、社内で新規事業に対してメンバーが懐疑的になるという状況は、自分も正に感じている。そして、新規事業に取り組んでみた経験として、社内の豊富な専門家によるサポートが受けられることが自社の強みであるという考えに至ったという話も、正に自分が感じていた話だった。 所属する会社は違えど、同じような課題意識・学びを得て希望を見つけている人がいることがわかったことで、自分も頑張ろうと勇気をもらうことができた。

ラストのパートのメッセージである「何を作るか?をエンジニアは人任せにするべきではない」という部分もすごく共感を覚えた。 数週間前のチームの振り返りの中で、チームのメンバーが「会社の経営の数字に興味が持てない」というProblemを上げてくれたことがあった。 これに対して自分は「エンジニアの仕事は何にせよ、広義の経営課題を解消するために技術を提供することであって、解決すべき経営課題を把握・発見するために経営の数字や社内外の動向に目を向けるのは有意義なことだと思う」という考えを伝えた。これが完全な正解であるかは自信がないが、少なくとも同じようなことを考えている人がいることがわかったので安心感を覚えた。

資料はFintanという知見共有サイトに上がるらしい。自分の所属している会社はここら辺の情報発信や共有がまだこなれてない感があるので、ここら辺はキャッチアップしていきたいなと思った。 https://fintan.jp/

長くなったので一旦ここまで。

コロナ禍に中国長期出張に行った話 上海・帰国編

コロナ禍のこの時期に、中国長期出張に行ってきたので思い出をまとめておこうと思います。

長期の海外生活自体も初めてでしたしコロナ禍のこの時期の海外渡航履歴ということで結構珍しい体験だったと思うので、未来の自分が思い出して懐かしむためにメモを残しておこうという魂胆です。

期間は2021年の11月5日から2022年1月30日までの87日間で、中国の上海と河南省鄭州市というところに行ってきました。

上海での生活

最近の上海はコロナ感染が広がっているようですが、私が上海にいた頃は感染者数ほぼゼロで、コロナにかかるリスクみたいなものは全く意識しない生活を送ることができていました。

上海に移動してすぐにPCR検査を受ける指示がありましたが、それ以外は帰国用にPCR検査を受けるだけで済みました。

上海での生活で一番衝撃を受けたのが、歩道を普通にバイクが走っていることです。 Uber Eats的な宅配サービスは上海でもかなり流行っており、その配達員のバイクが普通に歩道を走っていました。 上海では携帯をいじりながら歩くのは危険です。前から後ろからバイクが普通に走ってくるので周囲をしっかり見回しながら通行する必要があるので注意が必要です。

上海での観光

夜景

やはり上海といえば浦東地区の夜景です。

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有名な上海の夜景

上海タワーを見上げる側の夜景も好きなのですが、上海タワーに背を向けた夜景も実はかなり綺麗です。

なんというかこう、ヨーロッパ感(行ったことないけど)を感じます。 めちゃくちゃかっこいい街並みです。

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上海タワーに背を向けた側の夜景。銀行とかがあるらしい

食事

世紀大道駅にある、たくさんのお店が集まっているフードコートのような観光名所がかなり面白かったです。 上海は中国の中心点であり、中国全土からさまざまな食が集まってきます。 フードコートでは中国各地のグルメを楽しむことができます。 また、内装がかなり凝っていて、日本でいう昭和レトロな感じの世界観が再現されています。

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レトロな雰囲気のフードコート。中国各地のグルメが楽しめる

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かなり広いフードコート。ここにくれば中国全土の食が楽しめる

いろんな料理がある中で、ビャンビャン麺という料理が美味しかったです。 漢字の表記がかなり衝撃的です。味は結構優しい味で、スパイシーに飽きてきたらお勧め。

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ビャンビャン麺と読む

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実物がこちら。見た目よりだいぶ優しい味。

なお、このフードコートと同じ建物の中にしゃぶしゃぶ温野菜やラーメンの一風堂なんかもあります。 日本人としては心が安らぐ瞬間。

豫園

上海観光では忘れてはいけないのが豫園。 特に観光したタイミングが旧正月付近ということもあり専用の飾り付けがされていたようで、かなり荘厳でした。その分、人もかなり多くて久しぶりの密感を感じました。一番混んでいたところは満員電車のような混雑具合で足の踏み場もない感じでした。 当時は上海ではコロナは広がっていなかったので大丈夫だったのでしょうが今はちょっと難しいだろうな。

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豫園の中の風景。かっこいい

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っぽい写真。私が自慢されたいと思う中国のイメージ通りの写真

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また行きたいなぁ。来年の旧正月までにはコロナが治まって活気が戻ることを期待したい

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ネオン×漢字ってかっこいいよね

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寅年なので、トラ。リアルトラとデフォルメトラがいる。デフォルメトラが結構可愛い

上海は今コロナの流行で大変なことになっていると聞いているので、1日も早く元に戻って正常化することを祈っています。

帰国編

最後にちょっとだけ帰国編。 私たちが帰国したのは1/30でした。成田空港に到着し、PCR検査のためにかなりの時間待たされたりして大変でした。空港に着いたのが17時、解放されてホテルに着いたのが0時ごろでした。PCR検査受けて、結果出るのを待って、色々と手続きして7時間くらいかかりました。

その後、当時は帰国後7日間の自主隔離が必要だったので、成田空港近くのアパホテルに宿泊しました。 日本の自主隔離は中国の強制隔離とは異なり、ご飯の買い物などのために外に出ること自体は可能でした。 アパホテルが悪いわけではないですが、日本のビジネスホテルは狭いので、ここで中国式の強制隔離で外に出られないとかだと割と発狂するなと思ったので外に出る自由があってよかったです。

その後7日間隔離が完了し、2/7に無事帰宅することができました。

コロナ禍の海外長期出張ということでかなり大変ではありましたが、なんとか無事帰ってくることができて本当によかったです。 コロナが落ち着いたら今度は奥さんと一緒に上海に観光に行きたいと思います。